そして、村から少し離れた場所に建っていた家の屋根にごさくをおろすと、赤鼻テングはその家の中に入っていきました。しかし、数分後がっかりした顔をして出てきた赤鼻テングはこう言いました。
「ここはだめだ。火事にならん。」
不思議に思ったごさくは聞き返します。
「なんで火事にならんのや。」
「この家はな、火の始末がちゃんとできている。だから火は出せんのや。」