まもなく、広い大きい家から火の手があがりました。
「どうじゃ、火事になったじゃろ。さあ、ゆっくり見物だ。」
赤鼻テングはごさくにむかって得意げに言いました。
「なんで火事になったんや。」
ごさくが尋ねると、赤鼻テングは
「あの家の中は紙くずが散らかっておる。かまどのそばにも、つけ木がほうってあったからじゃ。」
と言い、お腹をかかえてゲタゲタ笑っています。