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〈相談している場面〉 |
男1 |
ほんなら今年は、思い切って… |
男1 |
村はずれの墓場でどうや。 |
男2 |
えっ? |
男1 |
あそこに大きい松の木があるやろ。 |
男2 |
あー、あの松の木かー |
男1 |
あの木の上で、夜明かしをすることにしたらどうやろう。 |
伝平 |
えー |
男2 |
そやけど、お前、墓場だけはやめとこ言うてたんとちがうんかー。 |
男1 |
ほんでももう、これまでたいがい考えられる限りの肝だめしはやってきたぞ。やったるいうもんが、だれもいなんだらしゃーないけど、弘川の若衆の意地をみせたると言うもんが、もしかするといるかもしれんしな。 |
伝平 |
うーん、そうやな |
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