馬方は恐くて恐くて一生懸命逃げました。ふとみると、池の土手に大きな木があります。とっさにその木に登ってかくれました。木の上に登りついたとき、馬方は下を見てびっくりしました。なんと、木の上にかくれている自分の姿が、池の水に映っているではありませんか。
「しまった。これではやまんばにみつかってしまう。どうしよう」