ものしり


★高島硯★
  たかしますずり
 高島郡誌の巻頭に掲載されているのが高島硯で、見事な鳳凰を彫刻したこの硯は、大正天皇即位の際の献上品であった。高島硯は高島扇骨と並んで高島市の代表的な特産品であり、江戸時代に製造された名硯の一つである。原石は、阿弥陀山から採掘される玄昌石・虎斑石であるが、昭和に入ってほとんど取れなくなった事と、人造硯の普及で地場産業としては急速に衰退し、今ではほとんど製造されなくなった。高島硯で忘れてはならない人物に同市安曇川町青柳の中江千別がいる。江戸後期、高島硯を行商し、本居春庭や村田春門などと親交し、久右衛門硯と呼ばれて愛用された。
 参考図書
  • あど川の文化と先人たち
  • 高島郡誌
  • 安曇川町史
  • 目で見る湖西の100年
  • まんが安曇川町の歴史
  • 図説高島町の歴史
  • 滋賀の20世紀