ものしり先人たち-さ・た-7


★志村周次★
  しむらしゅうじ
 代々藤樹書院の守護に当たってきた、藤樹の門弟志村吉久の末裔である。天保3年 (1832)の夏、大阪天満の元与力の大塩平八郎が、藤樹書院に参詣した際、周次が医業 のかたわら細々と書院を守っていたのを見て、「書院に参詣したものの肝心な藤樹の 教えは比良の雪のように流滅している」と嘆いている。これを機に平八郎は、たて続けに5回 書院を訪れたので、小川村はにわかに活気を取り戻した。周次は早速入門したし、大 溝藩主分部若狭守光貞や好学の藩士たち、近隣の有職の人たちが教えを乞うた。天保 8年(1837)、大塩平八郎は一揆を起こし、それに参加した周次は、非命の死を 遂げた。
 参考図書
  • あど川の文化と先人たち
  • 高島郡誌