口が回らず誰にも言葉が届かない、歩いた後には尿を引きずった跡が残り、その姿から「まいまいつぶろ(カタツムリ)」と呼ばれ馬鹿にされた第九代将軍・徳川家重。しかし、宝暦治水工事を命じ、田沼意次を抜擢した男は、本当に暗愚だったのか。長編歴史小説。