口さけ女はいなかった。恐怖の大王は来なかった。でも疫病が流行し、今日も戦争は続いている。オカルト、宗教、デマ、噂…。誰もが何かを信じたいこの世界で、信じることの意味を問う長篇小説。『週刊新潮』連載に加筆修正。
神奈川県生まれ。「対岸の彼女」で直木賞、「八日目の蟬」で中央公論文芸賞、「紙の月」で柴田錬三郎賞を受賞。