親子三代で営む麴町の「南星屋」には、諸国銘菓を求めて今日もお客が列をなす。麴町を大火が襲った夜以来、店に来なくなった渡り中間を案ずる一家だったが、思わぬところから消息が届き…。『小説現代』掲載を単行本化。