誰にも、なにも話したくないときもある。誰にも。…私の悲しみだから。ほかの誰のものでもないのだから。愛する息子の死がもたらした悲しみを、徹底して見つめる中から浮かびあがる、命あるものへの慈しみと、深い慰めを描く。