病院の売店で再会した、元男子の青砥と元女子の須藤。50年生きてきた男と女には、老いた家族や過去もあり…。心のすき間を埋めるような感情のうねりを、求めあう熱情を、生きる哀しみをしみじみと描く、大人の恋愛小説。
1960年北海道生まれ。「田村はまだか」で吉川英治文学新人賞、「平場の月」で山本周五郎賞を受賞。